雪の北海道を熱く走り回る自転車は無いものか、、売場としても色々と取り組んでまいりました。26MTBにスパイクタイヤの定番は勿論、変わったところでは26インチチェーンドライブ2WD、なんてのにも取り組んでみました。各車各様色んなメリットデメリットがあるなか、担当者としては最も幅広く冬の札幌に対応できる車両ではないか、、として取り組んでおりますのが、タイトルのSURLEY PUGSLEYです。世の中には色んな自転車がありますが、雪の上を走る、、ことにこれだけしっかりと取り組み、しかも日常的に雪道を走る際に出くわすであろう様々な問題にこれほどきちんと対処できた自転車があるのか?と言うくらい感心しながら冬の札幌を楽しんでおります。2回目の冬を迎えた私とPUG、冬の札幌にあっての自転車の楽しみ方、、というのもお伝えできれば、、と思います。さて何が出来ますか、、。

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愛車、”鋼の猛牛”号PUGSLEY09モデルです。基本的にはデオーレベースの18段変速ですが、個人的にFIXが気に入っております関係で、ディングルコグにてFIX化しました。フロントに9段のホイルがそのまま収まりいざとなったら、チェーンを架け替え、18段変速可能になっております。このホイルの前後での入れ替えと言うのは、ばかばかしい、、様ですがやってみると実に楽しい。雪の中、、では何がおきるか分かりませんので、いいアイデアだと思います。これは通勤などの際の基本仕様です。スポーツ走行、、アップダウンのあるところなど、、にいく場合はホイルを入れ替え18段変速に切り替えます、時間にして5分くらいの作業ですね。サーリーのチェーン引きを使っておりますが、これはよく出来てます。精度も勿論ですがシャフトを通す穴位置を変えることでやすやすとディングルコグの両歯に対応できるのです。これはよく考えましたねぇ、、こういった細かな心配りがサーリーファンを増やしているんだろう、、と推察いたします。なんだそのホイル組みは!!と判った人、、怒っちゃ嫌です。
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冬通勤の楽しみ、帰宅途中の札幌市内某所です。此処はアップダウンあり、クルージングあり、橇斜面ありパウダーゾーンありで私見ですが雪道MTBの様々な要素がコンパクトにまとまっています。大体此処で20分から30分いい汗かいて帰宅するわけですね。写真でお分かりと思いますがこういった所に来る時には変速可能な状態にして18スピードでやってくるわけです。こういった作業が出来るのもPUGの素晴しさですね。ご覧の通りの雪道でいやはや楽しい!雪がしまってくると流石にパウダーでも刺さってしまうので、細い轍を狙ったり、それこそ橇斜面でダウンヒル気分を味わったり、周回コースに入ってしっかり汗をかいたり、、自由自在です。
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写真でお分かりになりますでしょうか?雪の札幌特有の”獣道”です。普段は人が入らないようなところでも雪が積もれば人が入ります。そうやって、冬季限定の道が出来ていくのです。大体幅にして30cmから40cm、これを外さないように慎重に走るのが楽しかったりします。PUGはその能力に長けている印象です。タイヤが太いため安定感があり、空気圧が低くタイヤの当たりが柔らかいため、雪面の細かなギャップをライダーに伝えることなく安定的にペダリングが出来るのです。これは実際乗ってみて驚きとともに理解できたことでした。そういった路面でもタイヤの空気圧を変えるだけで、実に様々な路面で走れるようになり、しかも走行感が結構軽いのです、これは驚きました。
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街灯のあるところで一枚。ナイトライドはそれなりに光量が要るものですが、実際雪の中を走ると、雪面が光を反射してくれるので、ソコソコのライトでOKだったりします。月が出ているときはそれは幻想的な光景で、あえて無灯火で走りたくなるくらいです。写真のようにタイヤがぐさりと刺さりますので、轍をしっかりトレースしていきます。大体このコースを3周もすれば汗が噴出します。雪道MTBは運動量の割りにスピードが出ませんので、結構汗がでたりするものです。ウェア選びが結構大変で、いわゆるソフトシェルは自転車ウェアが先鞭をつけた、、といわれていますが納得出来ますね。
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また別の日、2010年1月某日の早朝、白石サイクリングロードに朝連に出かけました。此処は大谷地を過ぎ、野幌の公園近辺です。陽だまりロードと言うんですね、、知りませんでした。この辺りまでは除雪がしっかり入りますので、皆さん雪道自転車をしっかりと楽しむことが出来るでしょう。そして、今回ここまで来たのは他でもありません、除雪が終わったその先に何があるのか、、自転車で行って見ようか、と言うことなのです。ブログ等で見てましても、此処の除雪の先まで自転車で行った、、という報告は見たことがなく、、であればいってみようじゃないか、、ということなのでした。さてどうなりますか、、、。
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前述しました冬季限定の”獣道”が、除雪の終了地点から細く長く続きます。恐らく人が歩いている、と言うことですね。タイヤの跡の横に、恐らく狐だと思われる獣が歩いた跡が残っていました。このときは除雪区間が終わった時点で、空気圧をさらに落とし、轍走行に備えました。
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雪の白石CRを走ったことがある、、という人であれば、この写真は結構画期的である、、とお感じいただけるのでは?と自画自賛します。夏の間はよく休憩地点になる、東屋地点です。先ほどの獣道とXCスキーの跡があるくらいで、早朝と言うこともあり、勿論誰もおらずキンと引き締まった静寂が私を包みます。此処まで、一回轍を外しましたが、順調に走ってこれました。普通のMTBが同行したわけではないので断定は難しいですが、これぞエンドモーフタイヤの実力、ではないかと思うのです。御来店いただければわかりますが、私から”卓越したテクニック”とか、”絶妙のバランス感覚”などと言う表現を引き出すのは無理です。そんな私でも、此処までほぼ一直線でこれた、、という事が如何に素晴しいことか、、。仮にスパイクMTBで行ったとなるとどうなったんだろう、、と思ってしまいます。獣道自体は北広島方面へと細く長く続いており、ひょっとすると北広島駅まで行けるかなぁ、,と言う所でしたが心の準備が出来ておらず、本日は此処で終了帰路に付きました。帰りは下り基調になりますので順調に走れました(行きも十分順調でしたが)。

総括

パグスレイは他のMTBが四苦八苦するような所を走るために作られました。太タイヤの大量の空気を低圧にすることでそうでないタイヤでは行けない様な路面の走行が可能になります。タイヤ跡が太い、、ということは足跡を少なく(つまり足を付かずに走れる)するのです、、(カタログより)。この自転車の凄い所は普通の人たちが今まで考えもしなかった”普通の自転車では走れなかったところを真面目に走る”ことを、ライダーの視点で実に真摯に追求した結果であろうと考えます。普通のMTBとは違うアプローチとしては26インチのチェーンドライブ2WDも一冬試しましたが、確かに2WDの駆動システムは素晴しいものではあるものの、今回の獣道のような、もしくはザクザクの路面では、駆動力を伝達するシステムはありながらも、車体設計の未熟さから駆動力そのものが発生しない(要はペダリングできない)という結果に終わりました。やはり自転車は工学博士ではなく、ライダーが作らねばいいものは出来ない、と言うことでしょうか。その点、このPUGは、タイヤが太く柔らかくなることで崩れそうな雪面のギャップ、傾斜、様々な阻害要件を、見事にタイヤで吸収し(一方向に動くサスペンションよりは、遥かに繊細なはずです)安定的にペダリングすることが出来、結果太いタイヤのトラクション、もあわせ、実に様々な場所で走行可能です。また、同じトラクションでも、スパイクタイヤのように、雪面に突き刺さる、食い込む、デザインではなく、あくまで面で圧着することで、崩れそうな柔らかい路面でもさくさく進めると言うことになるのです。相手に食い込むタイヤデザイン、とは裏を返せば転がり抵抗が大きい、と言うことになります。その点、このタイヤはノブが驚くほど低く、食い込むデザインではなくても太く柔らかいタイヤのお陰でしっかりと面でトラクションがかかります。柔らかいタイヤは、安定したペダリングを可能にし、ノブが低いことで、驚くほど軽く走ることが出来るのです。タイヤそのものの重量も軽く作られている(そのサイズにしては、、)事も重要でしょう。私にとっては、今まで積み上げてきた自転車経験、雪道経験を根底から覆すような自転車で、とても危険な(笑)1台です。基本レース活動をしていない私にしてみれば、どこでも走れ、思いのほか楽チン、しかもサスペンションなどのメンテナンスは不要、、といい事尽くめ、、これのない冬は考えにくくなっているくらいなのです。いやぁ、、しかしこいつの素晴しさを文章にするのは難しい!是非御来店になって現物を見てください!
最後に、、、これをご覧になった本州地方のPUGユーザーの方々、、雪の北海道に是非遊びに来てください!!本来雪道で走るために開発された車両です、雪道で走れば益々PUGが愛おしくなるでしょう。当店としましてもこれからこいつの本領をどんどん開発していきたい、、とこぶしを握る2010の年明けとなりました。
by shugakuso3 | 2010-01-16 16:17