BD-1の使い方、ハイパー inハワイ
2004年 12月 20日
ブロンプトンオーナー社員による街乗り遊び、BD-1による輪行ツアーの模様をお伝えしていきます。
今回は、先日担当者が行った、ハワイ輪行ツアーの模様を描きます。BD-1としてのレポートは初めてですが、いきなりの海外ツアーは担当者としても心が躍ります。どのような結果になったのかお楽しみ下さい。
ホノルル国際空港にて。常夏のクリスマスというのもなかなか乙な物です。北海道から来たものにとっては幸せこの上ないです。一応手渡ししてくれましたがさすがにアメリカ人で、自転車の扱いが丁寧とは言えません。梱包の際は要注意です。BD-1はとりあえず無事でした。
ワイキキ近辺での自転車の停め方です。自転車マークの柵のようなものを自転車で挟み込み、ワイヤーで固定しています。こうやって自転車が止まっていること自体は治安が良い、とも言えるなぁ、と思いましたが、停めてある自転車は殆どが300ドル以下のものばかりで,高額車を持っていこうという人はこれまた要注意です。
実は今回のハワイ訪問のほんとの目的は、ホノルルマラソン参加。これも一応完走いたしました。しかし沿道の皆様の応援のすばらしさはさすがにUSA で、感激しました。何度も参加する人がいるということですがそれもありなんです。
マラソンの最中に撮りました。警備に来ていたホノルル警察のMTB巡査です。なんと乗っているのがキャノンデール。ホノルル警察はお金持ちですな。他にゲーリフィッシャーのシュガー3も居たりしてうらやましいといいますか、、ちなみにシートポストバッグはTOPEAKです。
さてココからが本番。ホテル内で愛車を組み立てました。BD-1グラファイト、勇気で驀進号です。手直しした部分は,タイヤをシュワルベのステルビオへ交換,9スピードへバージョンアップ。リアキャリアに和田サイクルのセキサイダーを取り付けました。他店の宣伝をするわけではありませんが確かにこれは良く出来ています。ホテル内に持ち込むときも畳んで引っ張りましたがかなり目立ちました。しかし部屋が広くて整備もしやすい。下手するとお店の整備場より広かったりして、、。
アラモアナショッピングセンター内のバスターミナル。午前6時半です。ココから55番のバスでオアフ島を反時計回りに海岸線を進みます。夜が明ける頃に海が見えてくるというのは気持ちのいいものです。バスの乗り心地はなかなかでした。ちなみにバス内での飲食は禁じられているという事でしたので、腹は減ってましたが我慢してました。
自転車をバスに乗せるときにはこのようにフロントのラックに載せます。最初は勝手がわからずムスッとしたドライバーの手を煩わせてしまいました。なれると簡単です。基本的には折りたたむ必要がないので、もちろんフルサイズの自転車でも輪行は可能です。注意する点としては車輪が小さいので、リアのディレーラーがラックに当たってしまいます。とりあえずは無事でしたがそれが嫌な人は畳んで乗せるほうが良いかもしれません。その場合は、事前に車内に持ち込めるサイズか否かを確認したほうが良いと思われます。
サンセットビーチ停留所で降りて、ハレイワ方面に向けてしばらく走っていると問答無用のビッグウェイブに出会えます。ハワイのノースショアはサーファーにとっては聖地、といわれているそうですが、この波を見てしまえばそれも納得。この模様は、パイプラインマスターというサーフィン大会です。サーフィンのスーパーボウルだ、とアナウンスしてました。しかしこんな波に乗れる人がいるのが驚きですね。
サーフィンの街ハレイワです。北海道で言うとスキーバムにとってのニセコのような街という感じでしょうか。確かにこんなすごい波が来るところに住んでいたら、あっという間に上手くなってしまうかも、、と思わせます。この街にPatagoniaのお店があるのをご存知ですか?そこで土産を買ってバスでホノルルに帰ります。
ハワイらしいという感じでしょうか。まるでロードムービーのワンカットみたいです。この街は日系人の移民も多いようで、Yamaguchi、とかAoki,という看板の掛かっている店もありました。その辺、しっかりと歴史を勉強して再訪したいものです。
Pataqgoniaハレイワ店。日本語の堪能なスタッフがいらっしゃいました。秀岳荘から来た、というとなぜか歓迎してくれました。嬉しいの一言です。ココで買い物をすると非売品のステッカーをくれるそうです。私も、ハレイワ店のTシャツを買いました。常夏の店なのにパウダースキー用のジャケットなんかがあったりして不思議な感じでした。
再びバスでホノルルに帰り、アロハタワーあたりからニミッツハイウェイを東に進みます。次の目的地はパールハーバーです。この辺は車の通りが非常に多いところなのですが自転車用のルートがきちんと確保しているところもあり実は走りやすかったです。不思議なことですが、車と同じ扱いをしてくれるので、車の流れさえきちんと読めば楽しく走れます。途中で、抜きつ抜かれつのデッドヒートを演じたおじさんが、どこまで行くんだ,と訊いてきて、パールハーバーだ、というと案内してくれました。いやはや嬉しい。その際、何でお前の自転車はそんなに車輪が小さいんだ、と聞かれましたがよくよく考えると、アメリカには小径車とか折りたたみ自転車、という文化は根付いていないようですね。バイクフライデーとか、Dahonなどは本国アメリカでは実はマイナーな存在なのでしょうか、、。
アメリカ海軍施設、パールハーバーです。時間の関係でココには立ち寄っただけになってしまいましたが、思わず背筋が伸びるところです。最初、何の気なしに走っていると、海兵隊から呼び止められまして、いやはや恐ろしかったです。入ってはいけないところに行こうとしていたらしいです。次に来る機会がありましたら、どのような戦いがあったのかきっちりと勉強してこなくては、と思いました。しかしココに日本人がたっているというのはちょっと不思議です。
少し見えにくいですが、ハンドルとサドルの奥に見えるのが戦艦ミズーリで、太平洋戦争から現役で湾岸戦争までを戦った船です。しかしい大きい船でした。この写真を撮って帰ろうとしていると、施設の人が何でお前の自転車はそんなに車輪が小さいのか、、と聞いてきました。せっかくなので折りたたんで見せると、大いに驚いていました。しかも折りたたんで引っ張って見せると、これまた喜んでいましたね。オーナーとしては嬉しい瞬間です。
パールハーバーからワイキキ方面に向かい、ダウンタウンを過ぎてたどり着いたのが、IslandTriathlonAndBikeというスポーツサイクルショップです。ここはハワイでもかなりとんがった自転車店のようでコルナゴのフルカーボンMTBとか、MARLINのチタンフレームなんかが置いてありました。BD-1に関して一番驚いてくれたのがココのスタッフで、この太いフレームはアルミなのか?とか、おおぉ9スピードだぜ、とか結構走るだろう、などいろいろ聞かれてこれまたオーナーとしては嬉しい限り。願わくば、誰かと一緒に走って見たかったですねぇ。FELTの自転車はトライアスロン用として人気が高いといわれてますが、本場できちんと走ってましたよ。
一日しっかりと走りまくりお疲れ様でホテルでたたずみます。しかしこいつのおかげでバス代、時間、いろいろと短縮できて非常に中身のこゆい滞在になりました。
総括
折りたたみ自転車で海外を走るというのは今回が初めての経験でしたが、一番驚いたのが、ハワイではほとんど折りたたみ自転車というのが存在しない、という事でした。やはり、折りたたみ自転車というのはその存在が社会のありようと大いに関係があるようです。スケールに余裕があるアメリカでは、折りたたむ必要がない、畳まないままで自転車を社会の中で生かすような仕組みが出来上がっているのだなぁと思いました。それと、やはり車社会、という事でしょうか。しかし、自転車を駐車することなく、折りたたんで引きずってお店に入って買い物をする、などというのにはかなり彼らも興味を示してくれたようでした。
BD-1で、これだけうろうろするというのもあまり経験がありませんでしたが、実に良く走ってくれました。上記のように折りたたんで引っ張って歩ける、というのは何物にも変えがたい機能で、鍵をかけずにいろんなところに持ち込める、というのは治安の必ずしも良くない所では大きな安心です。また、一番嬉しかったのが、帰り道です。というのも、12時間のフライトの後千歳空港からJRに乗って地下鉄に乗り換えて我が家へ帰るわけですが、疲れた体を引きずっている者にとって13キロにもなろうという自転車をバッグに入れて担ぐのかキャスターを使って引っ張るのか、というのはまさに天国と地獄です。こんな経験をしてしまうと、旅の自転車としては、MTB、ランドナーよりBD-1を選んでしまうかなぁ、、とまじめに思わされました。
また、是非行って、さらにハワイを味わいたい物です。