SURLY JAPAN TOUR 2012 sapporo round
2012年 08月 06日
派手な広告戦略をする金があったら、全世界のサーリーユーザーとつるんで走り意見交換しながら、新型開発のインスピレーションを得る方がいい、、という自転車中毒者にとってはこの上ない企画!札幌編はサーリー販売の大先輩、SAM'S BIKEさんの仕切りで行われ、軽く混ぜて頂きました。SAMさん、、ありがとうございました!
ツアーの内容は、直接SAMさんに聞いていただくとして、私は自転車販売を生業としている人間としてとても気になる、製作側の人間と直接お話しできた、、ことに関して聞けたことをこの場を借りて述べてみたいと思います。
デイブグレイ)
サーリーのオリジネーターの一人でプロダクトデザインをしている人です。名車パグスレイを企画し、必要があればFATな一輪車カナンドラムも作成し乗りこなしてしまう、、という生粋の自転車ジャンキーです。今回もプロトタイプのクランパスに、これまたプロトタイプのハンドルをつけていました。おまけにシフトがローロフの内装14段!ウーム、、、アドベンチャーツアー用としてはある意味FARGOを超えているのかも、、、と思ってしまいましたね。そのプロトのハンドルというのも、サルサのウィンドチッパを平面化した、、のを狙っているのでは?と思わされました。
当店にも来てくれたのですが「お前の所に売ってるブルーノがいいな、、」と声をかけてくれました。なんでも、国に帰れば20インチのベンチュラをもっているそうで、タイヤは敢えて20のビッグアップルにして、コミューティング、ツーリングなどに活躍しているそうでした。サーリーの人は車輪がでかくないといけないんじゃないの?と聞いてみると、「そんなことはないぞ、、おれはかつて12インチの自転車を自作したことがある、、」と言ってましたねぇ。「おお、そうかそうか、、実は俺は8インチのキャリーミーをもっていて、それで旭川まで行ったことがあるんだぜ、、」と私が言いますと、キャリーミーはちゃんと知っているらしく大笑いしてました。「でも、小径でシングルは嫌だなぁ、、」と言っていたので、「何を言っているのだ、俺のキャリーミーはシュルンプのインターナルギア付クランクだぞ」というとがぜん興味を示していたんですねぇ。シュルンプのギアはちゃんと知っていたようで、さすがに自転車デザイナーだなぁと感心しました。
デイブは12インチから1輪車用の三十数インチまで乗った経験を持つそうです。じゃぁ俺は6インチから26のFATまで乗ったことがあるぞ、、ということで、妙な連帯感(笑)を感じましたね。
以前からの疑問で、サーリーの完成車には私の記憶では油圧ブレーキを使ってはいません。スタッフの車両には使われているようですが、、、何故ケーブルディスクにしているのか聞いてみました。
「まずは、おれがケーブルディスクが好きなんだな、、」と言ってました。そして、たとえばハンドルを変えたりしたときに、ケーブルの長さを変えなければならない場合があります、そう行った際の対処がしやすいからケーブルの方がいいと言ってましたね。また、「現場で故障が起きたときに対処できる可能性はケーブルの方が高い、、制動に関してもケーブルで問題ないよな、、ユーザーフレンドリーという観点からはケーブルの方がいいと俺は考えている」とも言ってました。実際、デイブの車両はケーブルディスクでしたしねぇ。この辺は、私が常日頃考えている部分と共通することが多く我が意を強くしました。
また最近話題の27,5インチモデル。実はこれはフロントサスペンションのストローク量を考えた際に29では小さなフレームが作りにくい、、という事で注目を浴びているそうです。そんなんだったらサスストロークの分タイヤをデカくすりゃいいだろう、、(おそらく空手モンキーよりも肩下が低いんじゃないかな)という事でクランパスを作ったそうです(山本修二さんのブログより)。ほんとに独創的というか、常にカウンターカルチャーですねぇ、サーリーは。
イメージとしては以前にお話しできた、ウィルバトラーアダムス(ブロンプトン現社長)につうじる雰囲気です。とにかく自転車が好きで好きで、、それをわが身で体現していましたね。
thor)
一番の若手の様です。噂の45ノースで、FATのスパイクタイヤを企画しているそうで。どんなもんになるのか聞いてみました。なかなか記事にするのは難しいですが、「ナールホド」です。FATで雪道を走った人が考えるであろうポイントを着実に突いた感じですね。ほかにも、ネイトとBIGFATラリーのあいの子の様なタイヤを企画中なんだそうです。「サーリーの自転車は、ファニーだけどロジカルだね」というとにやりと笑って、「俺たちはNewToyを作っているのさ、、」と言ってましたよ。
ピーターレディン)
所謂マネージャーだそうで、サーリーを統括している人です。とても大柄な人で、29プラスのクランパスが26のMTBに見えてしまいますね。彼の乗っていたプロト車をしみじみ見ていると
ThisMachineKillsFascists
というステッカーが貼ってありました。「誰がこんなキャッチフレーズ考えたの?」と聞いてみると、アメリカで有名なミュージシャンがギターに張っていたフレーズなんだそうです。虫よけを貸してあげたお礼に、ステッカ―を何枚かくれました。我が愛車に張らねば!
とまぁ、、とても楽しいひと時を過ごせたわけです。詳しくは店頭にてお尋ねください。
改めまして、主催者の皆様、、ありがとうございました。